アクアバイオメカニズム関連の研究
Aqua Biomechanism


  1. はじめに (Introduction)

    中島は1988年より, 魚類・鯨類等の屈曲による推進運動のダイナミクスに対する興味から, 以下のような研究を機械力学・運動制御学の研究室にて行なってきました. 「機械力学・運動制御学の講座で魚の運動の研究?」 と不思議に思う方もいるかもしれません. そもそもその研究室では,機械におけるダイナミクスの中心的課題である 「機械の振動をいかに抑えるか」 についての研究をずっと行なってきました. そのような視点から見ると, 魚やイルカが器用に体を屈曲(=振動)させて泳いでいる様子は, 振動を抑えるのではなく逆に積極的に利用している,と考えることができ, 興味深く感じられるわけです. 実際, 自然界では,ほとんどの運動機構は往復運動(振動)であり, 無限に回転するのは微生物のべん毛モータなどごくわずかです. このような,生物における振動現象を研究することは, 生体の運動機構の原理を明らかにするだけでなく, 従来の,機械における振動現象に対しても有益な知見が得られるかもしれません.

  2. 「アクアバイオメカニズム」について (The word ``Aqua Biomechanism'')

    さて 「アクアバイオメカニズム」という名称は,1997年に 東海大学の加藤先生 信州大学の森川先生 が発起人となられて発足した アクアバイオメカニズム研究会 の命名の際に考えられたものです. 水棲動物の運動機構や機能に関する研究を対象としている 研究会の内容にふさわしい名称を,として考えられました. 実際,「バイオメカニズム」という名称だけでは, ほとんどの場合, 生体内の機構を指す場合が多く, しっくり来る言葉がこれまでありませんでした. 「アクアバイオメカニズム」でも,鳥や昆虫などの飛行動物といったやはり 流体力学的要素を持っている対象が抜けてしまうきらいはややありますが, とりあえず当ページでも「アクアバイオメカニズム」という言葉を タイトルに使うことにします.

  3. 内容 (Contents)

  4. 参考文献一覧 (References)


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